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2009年9月 5日

 閲覧して下さっている皆さん、こんにちは!世田谷区千歳烏山の矯正歯科専門医院ひさの矯正歯科の久野昌隆です。夏休みも終わってしまいました。当院の子供の患者さん達は皆さん優秀のようで、宿題は早くに終えている子が多かったみたいです。今年はほとんど冷夏のまま、秋になってしまいましたね。野菜が高くてびっくりです!葡萄の出来も心配ですね。ワイン作りなどは大変なのかもしれません。

さて、前回までのシリーズの続きとして、今回は矯正治療の適齢期:子どもの治療 その3:出っ歯(上顎前突:じょうがくぜんとつ)についてお話したいと思います。その1のおさらいになりますが、上下の顎の成長には時期的にズレがあり、下顎は思春期の前後に旺盛な成長を見せるということは既におわかりと思います。上顎前突を形作る原因としては、
1.上顎の骨自体が出ている
2.上顎の前歯が出ている、あるいは外に向かって傾斜している
3.下顎の骨が引っ込んでいる、あるいは小さい
4.下顎の前歯が引っ込んでいる、あるいは内側に向かって傾斜している
などが主なものですが、これらにくわえて、
5.上下の顎の前後的なズレ(1・3の問題)はあるが上顎の前歯が内側に傾斜していて出っ歯をカムフラージュしている状態のものもあります。この前後的な問題にくわえて、重要なことは、噛み合わせの「深さ」の問題です。同じような上顎前突でも、前歯が深く噛み込み過ぎて下の前歯が見えにくくなっている場合(過蓋咬合:かがいこうごう)や、奥歯が噛んでいるのに前歯が噛み合わない場合(開咬)があり、対処の仕方が全く異なるからです。

bionator1.jpg機能的矯正装置バイオネーター
bionator2.jpgバイオネーターを口に入れたところ
activator1.jpg機能的矯正装置アクチベーター
activator2.jpgアクチベーターを口に入れたところ

 成長期の上顎前突は、これらの原因がそれぞれどの程度関わっているかをよく検査して、上顎の成長を抑制するのか下顎の成長を促すのか、歯の位置や傾斜にアタックするのか、などなど、治療の方法や時期を判断することが重要です。上顎前突の治療によく使われるものとして、機能的矯正装置(functional appliance)があります。(写真を参照してください)巷でよく使っているのを見かける床(しょう)矯正装置(plate)は、あまり効果がない場合が多いため、安易に使用しないことをお勧めします。(教科書的には床矯正装置にも成長コントロールの効果があるとされるものもありますが、実際には中途半端な使われ方をされて、効果もいまひとつの場合が多いようです)これに対して機能的矯正装置(functional appliance)は、基本的に寝ている時だけ使うことによっても、十分な効果が期待できますので、子どもさんに初めて矯正治療を導入する際にも馴染みやすいという利点があります。機能的矯正装置(functional appliance)には様々なデザインのものがありますが、床矯正装置と構造的に違う点として、上下の歯列の間に入り、自分の噛む筋肉の力を利用して上顎前突を改善するように歯を動かせることや、下顎の成長を大きく促せることなどの効果があります。始める時期としては、歯列の一番奥に6才臼歯が生え、上下4本ずつの前歯が生え換わった後からが適しています。これから奥歯の生え換わりが始まり、噛み合わせがリセットできる可能性があることと、上に述べた下顎が旺盛な成長を示す時期と重なるためです。
※これらの装置が適用できる状態なのか、他の方法が良いのかは、十分な検査と専門的な診断が必要となることは言うまでもありません。
参考になりましたでしょうか?
ではまた、次回をお楽しみに。

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ひさの矯正歯科・院長 久野昌隆

ひさの矯正歯科
院長 久野昌隆
http://www.hisano-ortho.com/

【学歴・職歴】
昭和63年
長崎大学歯学部卒業 東京医科歯科大学歯学部歯科矯正学第1講座専攻生過程入学(三浦不二夫教授)
平成4年 医員 採用
平成8年 文部教官 助手 採用
平成10年
卒後教育担当(矯正歯科 ~平成13年3月まで)
平成12年
医局長 (~平成14年3月まで)
平成12年
東京医科歯科大学歯学部附属歯科技工士学校 非常勤講師 併任
平成13年
東京医科歯科大学歯学部附属歯科衛生士学校 非常勤講師 併任
平成14年 講師 昇任
平成14年
卒後教育担当(矯正歯科 ~平成16年3月まで)
平成15年
矯正歯科外来 外来医長 (~平成19年3月まで)
平成17年
矯正歯科外来 副科長  (~平成19年3月まで)
平成18年 助教授 昇任
平成19年 准教授
平成20年 東京医科歯科大学 退職
平成20年11月
ひさの矯正歯科 開設